ベランダ防水について

本日は、先月完了した八王子市打越町K様邸のデータをお借りして「ベランダ防水」について簡単にご説明します。

ベランダ防水工事は、基本的に戸建て住宅の場合はウレタン防水かFRP防水の２種類になります。まず、ウレタン防水についてですが、ウレタン樹脂塗料により、ゴム状の防水膜を作る方法です。ウレタン樹脂は、低反発マットレスなどにも使用されているということもあり、やわらかい皮膜を形成するのが特徴です。ウレタン防水は液体状の材料を使用し、現場で仕上げる工法なので、複雑な形状をした場所でも継ぎ目なく防水膜を形成できます。

【メリット】

●FRP防水にくらべコストが安い。

●防水層が軽量なので、建物にかかる重量負担が少ない。

●複雑な形状の部位へも使用できる。

●つなぎ目のない均一な仕上がり。

【デメリット】

●各施工工程で乾燥期間が必要となるため工期が長くなる。

●均一な塗膜が難しい（職人の技術に左右される）。

●定期的なメンテナンスが必要。

 

次にFRP防水ですが、FRPとは繊維強化プラスティック（Fiber Reinforceed Plastics）の略で、他のプラスティック系の材料の中では対衝撃性に優れており、耐水性や加工性にも優れていることから、自動車のバンパーやヘルメット等にも使用されています。

FRP防水の特徴は、防水用のポリエステル樹脂と、防水用ガラスマットで作られた防水層を形成することから、高硬度、対衝撃性、磨耗性に優れた仕上がりになります。ただし、動きに対する対応性に劣るため、地震などによる下地の動きに追従できずに割れてしまう場合があります。

【メリット】

●強度、軽さ、耐水性、耐熱性、耐久性に優れている。

●均一な厚みで施工が可能。

●速乾性なので工期が短縮できる。

●トップコートのバリエーションが豊富。

【デメリット】

●コストが高い。

●臭いがでる。

●湿気や化学反応で硬化するため、外気温に左右される部分が大きい。