パミール屋根について

多摩市連光寺Y様邸より外壁及び屋根の塗装依頼をいただきましたが、画像で確認できるとおり、この屋根はパミールというスレート屋根材のため塗装はできません。この場合の屋根メンテナンスは葺き替え（カバー工法）しかないのですが、では、いったいパミールとはなにか？

パミールとは、1996年から2008年にかけて、大手屋根材メーカー「ニチハ」によって製造されたスレート屋根材です。パミールは築7年くらいで剥離が起こり、10年でボロボロになるほど耐久性に乏しいものです。そのため、現在では製造中止になっています。

このような製品が製造された背景には、それ以前のスレート材にはアスベストが含まれており、有害建材のため代替え商品として開発されたものでした。今から16年～28年前の屋根材ですから、現在の住宅でも多く見られます。関西方面を中心に裁判やクレームも多く報告され、たびたびテレビで報道され社会問題にもなっています。製造メーカーは責任を否定し、新たにガルバリウム鋼板の屋根材を主力商品にしていますが「不良品を作ってしまったがもっといいものがあるのでどうですか？」みたいな感じなんでしょうか、、ガルバの葺き替えって高額メンテナンスになるし、その金額負担はある程度面倒見てもらえるのでしょうか？、、裁判沙汰になるのもわかる気がします。

パミールには塗装はできません。塗装してもすぐ剥がれてしまいます。それでも、たまに、パミール屋根に塗装をしている住宅を見かけたりします。それは、業者が気づかず施工しているものだと思うのですが、知ってて施工すればすぐ剥離をするのでクレームになりますから。

パミールに気づかない業者はお客様はもちろんですが、業者自体も悲惨な結末になるので気をつけてください。パミールスレートは見れば大体わかります。それでもわからなければ下側に「パミール」と入っています。さらに不安であれば図面を確認しましょう。