キシラデコールってなに？

現在塗装工事着工中の、八王子市N様邸では、木材仕様が特徴的なスウェーデンハウスの建物のため、各所で「キシラデコール」という木部専用の塗料を使用します。バルコニー、ウッドデッキ、窓枠等に使用する予定ですが、主な目的は木目を生かす、という意図でこの塗料を使います。キシラデコールは、他にもいろいろ特徴がありますので、ここで簡単にご説明します。

キシラデコールは、木目を消さずに残したまま塗装ができるというメリットのほか、油性の木材保護塗料としても認知されています。屋外の木部は、雨、風、湿気などで、カビや苔が繁殖し、とても傷みが出やすい箇所です。そこでキシラデコールの登場なのですが、キシラデコールは木材保護を目的とした油性ステインタイプの塗料で、防腐、防カビ、防虫効果があります。塗装すると内部に浸透し、木材の中から効果を発揮し、色持ちもよい耐候性も備えています。さらに、木材の呼吸を守るための通気性も保つことができるので、メンテナンスには大変適しているといえます。

このキシラデコールを使用する際は、下地処理が必要になります。新しい木材に使用する場合は、ゴミやほこりをキレイに掃除することが大事です。また、ヤニなどの油分の多い木材はラッカーシンナーなどで拭き取ったり、今回のようにあらかじめ塗装されている場合は、旧塗膜を除去する必要があり、サンドペーパー、あるいは塗膜剥離剤を用いたりします。

仕上げの塗装をする場合は、刷毛を使用して下塗りと上塗り作業をします。塗装木部がスギ、ヒノキ、パインなどの針葉樹林の場合は、下塗り１回、上塗り１回の施工です。オーク、チーク、ウォールナットなどの広葉樹林の場合は、下塗り１回、上塗り２回で仕上げます。下塗りと上塗り作業によって、仕上がりに塗り残しや着色のムラを防ぎます。また、重ね塗りは２時間から６時間の乾燥時間が必要で、湿気の多い場所での塗装は乾燥に時間が掛かるので、その考慮も必要になってきます。キシラデコールの塗装後に、クリア塗装をする場合もありますが、湿気の吸収を防ぐことができ、木材に艶を出すことが可能になります。

配色は画像の通り、１５種類ほどありますので、お客様のお好みの色が選べます。以上のように、キシラデコールはもとの木目を生かした塗装ができ、木材保護も可能なため、木材メンテナンスにはとても適した塗料といえます。