塗装職人の仕事

今日は塗装職人について簡単にご説明いたします。

現在「手に職をつけたい」と考えている方のなかで、塗装職人の仕事は人気のある職種のようです。それでは、塗装職人に向いている人の特徴、仕事のやりがいや将来性は、いったいどんなものなのでしょうか。塗装の仕事は、対象物に材料となる塗料を塗ったり吹き付けたりするものです。主な活躍の場は建築関係で、特にハウスメーカーやリフォームメーカーの仕事が多いです。他には、自動車やバイクなどのボディや部品などを塗装する板金塗装もあります。ただ、ボディについた傷の補修も行うため、車両関係の知識も必要となってきます。あと、家具や工芸品を塗装するデザイン塗装というのもありますが、より細やかな技術と色彩感覚やデザインセンスなども求められてきます。

塗装職人というと、建築現場で活躍している人が多いイメージですが、昨今では新築住宅の仕事は減ってきております。ただ、その一方でマンションや戸建て住宅のリフォームが年々増えてきている現状です。また、塗装職人は未経験者でも比較的入りやすい職種でもあり、独立もしやすい環境であることも特徴です。現在、さまざまな業界で導入されつつあるAI化も懸念されるところですが、建築関係においては、今のところロボット対応による作業は少ないようです。特に繊細な技術が必要となってくる塗装業に関しては「ロボットに仕事を取られるかも」という心配はまだまだ先のようです。

塗装作業は一見シンプルですが、お客様のイメージどおりに仕上げるための配色センスや、美しくなおかつ耐久性にも優れた塗装を行うための技術を極めるには、長い年月が必要になります。ただ、技術を磨く努力は大変ですが、仕上がりという結果が見えやすいことが仕事のやりがいにはなってきます。塗装の仕事は仕上がりの美しさがとてもわかりやすいので、キレイに仕上げればお客様から感謝されることも多くなり、自身への評価も高くなります。

では最後に、いったいどのようなタイプの人が塗装職人に向いているのでしょうか。塗装の仕事は、まず重い塗料や道具類を運びます。また、長時間立ちっぱなしで作業することが多く、塗装箇所によっては中腰のまま作業をしなくてはなりません。つまり、まずは体力が必要です。さらに、体力と同時に繊細さも要求されます。職人というと、細かいことは気にしなくてもいいだろう、というイメージもありますが、塗装は作業中のちょっとしたミスがのちのち大きなトラブルにつながる可能性もあります。「これくらいなら手を抜いてもいいだろう」という考えの人には塗装の仕事は向きません。逆に塗装の仕事は細かいところに気づき、丁寧な作業ができる人に向いています。

塗装職人は、長年の努力による技術力と知識、それにプラスされた繊細さが必要になってきますが、建築業界では比較的独立しやすいのも特徴です。現在見習い中の方や、これから塗装職人を目指す方も「将来的には！」という独立ビジョンをモチベーションのひとつとしてイメージされてはいかがでしょうか。